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前受金とは

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前受金は、いわゆる内金や手付金のことです。
会社の通常の営業取引にかかる商品や製品の引き渡し、工事請負、その他サービスを提供する前に、代金の一部または全額を受け取ったときに、前受金として計上します。
前受金では、1年基準に関係なく、貸借対照表の流動負債に前受金として計上されます。

1.具体的には

主たる営業取引における前受金の具体例には次のようなものがあります。

  • ・商品や製品の売上代金の前受け金額
  • ・売上となるサービス料の前受け金額
  • ・請負、受注工事代金の前受け金額(未成工事受入金)
  • ・その他の主たる営業取引における代価の前受け金額 など

会社の通常の営業取引以外で対価を受け取るとき、前受収益や預り金、仮受金などの科目で処理されますが、その使い方は会社の事業内容によって変わります。
同じ取引内容でも、業種や業態が違うだけで前受金となったり、前受収益となったり、預り金となったりします。

不動産会社だと、賃貸不動産の前受賃料は前受金となります。しかし、一般の会社では、前受賃料が発生すると、営業外収益となって前受収益として処理します。

2.建設業ではよく見られる

得意先から前受金として代金を受け取ることはあまりありません。
しかし、個人向けの取引や1回限りのスポットの取引だと、売上代金の回収保全として内金や頭金として前受金を受け取ることがあります。

建設業では相手先との取引が、スポットの取引になりますので、工事の着手時、中間時など、一部の工事代金を前払いしてもらうことが取引慣行となっています。
工事の下請会社でも、工事の出来高に応じて前払金を受ける条件の取引があります。

3.運転資金かもしれない

継続的な取引先から前受金を受け取るときは、実態が運転資金であることが多いです。
つまり、特定の商品や製品の売上と関係性の低い前受金は、実質的な借入金になります。
そういうことがはっきりしているなら、借入金と処理する方がいいかもしれません。

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