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繰延資産とは→先行投資分を資産に

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繰延資産は、本来、費用として処理するものを、その効果が将来にかけてもたらされると考えられることから一時的に資産として計上することが認められているもののことです。

わかりやすく言うと、創立費や開業費などの先行投資の費用です。事業は開始していないですが、開業準備のために仕入れたり、備品を買ったりしますよね。
こういった先行投資の効果が、将来、必ず出るとは限らないのですが、その先行投資分を資産計上できる、ということです。

開業費を資産計上できることの利点は、開業時の初期費用を一時的に資産計上できるため、その分、費用の増加を抑えることができます。
このような一時的な計算上の科目になりますので、資産ですが換金性はないということになります。

1.具体的には

新会社法上で取り扱われている繰延資産は次のとおりです。

  • ・創立費(設立登記までの費用)
  • ・開業費(設立登記後から営業開始までの費用)
  • ・開発費(新技術開発などの費用)
  • ・株式交付費(会社設立後、株式を発行するための費用)
  • ・社債発行費

2.税法上の取り扱い

税法上の繰延資産は、会社が支出する費用で、支出の効果が1年以上にわたるものをいい、会計上の繰延資産と分けられます。
会計上の繰延資産は上記で挙げたとおりで、償却期間が決まっています。

しかし、税法上では任意償却となっており、また、会計上の繰延資産以外にも繰延資産として扱える費用があります。
一般には税法での償却期間をもとに償却されていきますが、例外的に20万円未満のものは、支出したときに費用計上できます。

税法上の繰延資産には次のようなものがあります。

  • ・創立費
  • ・開業費
  • ・開発費
  • ・公共的施設に対する負担金
  • ・資産を貸借するときの権利金とその他費用
  • ・役務提供を受けるための権利金とその他費用
  • ・広告宣伝用資産の贈与費用
  • ・上記以外の会社が将来利益を受けるために支出する費用など

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